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2025.08.16
足がつった、こむら返りは何故起きるの?

まだしばらくは暑い日が続きそうですね。

このような時期だからなのか、最近こむら返りで困っていると相談されることが結構あります。そういえば自分もという方もいるのではないでしょうか。

急に起きることが多く、けいれんが始まると、ひたすら治まるのを待つしかなく、痛くて非常につらいですよね。

では、こむら返りには何故起きるのでしょうか、今回はその原因と予防、対処法についてお話したいと思います。

 

こむら返りとは

正式には「腓腹筋痙攣」といいます。

ふくらはぎの筋肉が急にこわばったまま、数十秒から数分弛緩しない状態となります。

運動中や睡眠中に起きることが多いです。

 

では、何故こむら返りは起きるのでしょうか。

 

原因 

以下のような要因が考えられています。

筋肉疲労

長時間の運動や立ち仕事で筋肉内のエネルギーが枯渇し、興奮しやすい状態になる。

血流不足

睡眠中や寒冷時には、ふくらはぎの血流が低下して、老廃物や疲労物質がたまり、筋肉のコントロールが乱れる。

電解質異常

ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルは、神経や筋肉の電気信号に必須であり、そのバランスが崩れることで筋肉の収縮がうまく行われなくなり、けいれんを起こす。

神経系の過敏

脊髄反射経路の異常な興奮により、筋肉を過剰に収縮させる。

疾患が背景にある場合

糖尿病、甲状腺機能低下症、肝硬変、腎不全、副甲状腺機能亢進症など、ミネラルのバランスが崩れ、けいれんを起こしやすくなる。

 

予防と対処法

・発症時には、足を伸ばし、つま先を手前に引き、ふくらはぎを伸ばす

・就寝前に足をストレッチしておく

・夜中の足の冷えを避けるため、靴下やストッキングをはいて布団に入る

・入浴により血行をよくしておく

・運動のしすぎ、急激な動作を避ける

・夏場は汗を多くかくので、水分やナトリウム、カリウムなどミネラルを適度に補給する

 

起こりやすい状況

就寝中(特に明け方)

寝ている姿勢では、ふくらはぎが縮みやすい体勢になるため

激しい運動後

筋肉内のエネルギーが枯渇するため

汗をかいた後や夏場

水分やミネラルが不足しやすくなるため

妊娠中

ホルモンの影響や血流が変化するため

高齢者

筋肉量やミネラルの蓄えが減少するため

 

まとめ

こむら返りの原因は、筋肉疲労、血流不足、電解質異常など様々あります。

つらい症状を防ぐためにも、先述した予防法をいろいろ実践してみてください。

中には漢方薬が有効であることもあり、悩まれているようであれば一度ご相談ください。

また、あまりにも頻繁に起こったり、長時間続くようであれば、病気などが原因の可能性もあるため、その場合もやはりご相談ください。

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