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まだしばらくは暑い日が続きそうですね。
このような時期だからなのか、最近こむら返りで困っていると相談されることが結構あります。そういえば自分もという方もいるのではないでしょうか。
急に起きることが多く、けいれんが始まると、ひたすら治まるのを待つしかなく、痛くて非常につらいですよね。
では、こむら返りには何故起きるのでしょうか、今回はその原因と予防、対処法についてお話したいと思います。
こむら返りとは
正式には「腓腹筋痙攣」といいます。
ふくらはぎの筋肉が急にこわばったまま、数十秒から数分弛緩しない状態となります。
運動中や睡眠中に起きることが多いです。
では、何故こむら返りは起きるのでしょうか。
原因
以下のような要因が考えられています。
・筋肉疲労
長時間の運動や立ち仕事で筋肉内のエネルギーが枯渇し、興奮しやすい状態になる。
・血流不足
睡眠中や寒冷時には、ふくらはぎの血流が低下して、老廃物や疲労物質がたまり、筋肉のコントロールが乱れる。
・電解質異常
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルは、神経や筋肉の電気信号に必須であり、そのバランスが崩れることで筋肉の収縮がうまく行われなくなり、けいれんを起こす。
・神経系の過敏
脊髄反射経路の異常な興奮により、筋肉を過剰に収縮させる。
・疾患が背景にある場合
糖尿病、甲状腺機能低下症、肝硬変、腎不全、副甲状腺機能亢進症など、ミネラルのバランスが崩れ、けいれんを起こしやすくなる。
予防と対処法
・発症時には、足を伸ばし、つま先を手前に引き、ふくらはぎを伸ばす
・就寝前に足をストレッチしておく
・夜中の足の冷えを避けるため、靴下やストッキングをはいて布団に入る
・入浴により血行をよくしておく
・運動のしすぎ、急激な動作を避ける
・夏場は汗を多くかくので、水分やナトリウム、カリウムなどミネラルを適度に補給する
起こりやすい状況
・就寝中(特に明け方)
寝ている姿勢では、ふくらはぎが縮みやすい体勢になるため
・激しい運動後
筋肉内のエネルギーが枯渇するため
・汗をかいた後や夏場
水分やミネラルが不足しやすくなるため
・妊娠中
ホルモンの影響や血流が変化するため
・高齢者
筋肉量やミネラルの蓄えが減少するため
まとめ
こむら返りの原因は、筋肉疲労、血流不足、電解質異常など様々あります。
つらい症状を防ぐためにも、先述した予防法をいろいろ実践してみてください。
中には漢方薬が有効であることもあり、悩まれているようであれば一度ご相談ください。
また、あまりにも頻繁に起こったり、長時間続くようであれば、病気などが原因の可能性もあるため、その場合もやはりご相談ください。