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肛門外科
2022.09.20
痔のお話

痔でお悩みではないですか? -注射でも治療ができます-

痔のことなんてなかなか恥ずかしくて相談しにくいという方は多いと思います。しかし排便時にいつも出血したり、肛門が脱出してその都度、自分で中へ押し込まなければならないなどの症状があると生活の質自体を低下させることにもなりかねません。女性の中には、すでに出産後から痔に悩まされているといった方も珍しくなく、場所が場所だけについつい症状が悪化するまで我慢してしまいがちのようです。

痔は実際には3人に1人が悩んだことがあるともいわれるほど多くの方が経験する病気です。生理的には誰でもある程度の年齢になると、自覚症状の有無は別として存在しています。癌のようにいずれは生命を脅かすというような病気と違いますので、要は痔によって日常生活に苦痛を伴うかどうかが、治療の要否を判断するポイントとなります。

最近は痔の治療もALTA療法という注射による治療の登場により随分変わってきています。入院主体から外来主体の治療へ、治療時間も短縮しおよそ30分程度で終了、術後の痛みも軽度で翌日から日常生活をほぼ変わりなく送ることができます。具体的には痔の中に4段階に分けて注射剤を打ち込んでいき、血管自体を退縮させ、痔を肛門内へと引き込んでいきます。血管そのものが線維化して血流がなくなっていきますので出血に対しても非常に効果的です。

何はともあれ肛門の悩みは1人で抱えるより医師にしてみて下さい。長年の苦痛から思っていたより簡単に開放される可能性があるということを是非知って頂きたいと思います。

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